お花の話

お花って知れば知るほどおもしろい

花阿彌ブルーメンシューレがお届けするお花にまつわるストーリー

ラベンダー

 

夏に花穂をつけるラベンダー。

7月の最盛期にラベンダー畑を訪れるとその空気感に癒されます。

 

ラベンダーについて少し調べてみました。

古代ギリシャの医者で植物学者だったディオスコリデスは、ラベンダーの香は他の全ての芳香にまさると言っています。その香りが持つ力にいち早く気付いた人でした。

 

名前の語源となったLavare(ラワーレ)は洗うという意味のラテン語。

 

抗菌作用が高く、ローマでは実際に入浴にも使われたり、部屋に入る虫よけに入口に吊るされました。

 

神経を鎮める作用があるため良い睡眠をもたらし、心や胃腸、脳の働きにも作用してくれることが知られ、万能に利用されていたようです。

 

今では学術的にも研究され、様々な香りにブレンドされたり、癒しの効果からストレスの軽減など、多くの方に知られています。

品種も様々でその表情も楽しめます。

 

いろいろ調べながら、

ラベンダーを眺め、香りを感じていると

古代ギリシャと現代が花を通して繋がるような・・不思議な気持ちになりませんか?

 

植物を知ることも大切な造形の要素です。

好きなお花について調べてみるのも楽しいかもしれません。

 

 

ラベンダーをドライにしたり、プリザーブドフラワーにしたものを使って、
クリスマスの星を作るカリキュラムがあります。「STERNSCHMUCK 星の飾り物」

 

ラベンダーの香りとともに星がお部屋で迎えてくれるとほっと安らげそうですね。


■ STERNSCHMUCK 星の飾り物 こちらからどうぞ

 

■レッスンより

 


ネアンデルタール人の花

 

一本ずつ地面にしっかりと根をはり、並んで生長し、次々と花開くタチアオイ。

 

あたりでも、背の高い植物に限らず、足元の草花も、一本ずつ並んで、同じ方向を目指しています。

自然界のこういう様子から、個々の植物が独立した焦点を持つ並行状の配置が、フラワーデザインに生まれたそうです。

1970年代のドイツのことです。

それまでは、長いこと、1つの焦点から四方に放射状に広がる配置のデザインが一般的でした。

 

身近な自然を観察することが、新しいデザインの発見につながるのですね。

 

今や把握しきれないほどのたくさんの植物が存在する地球ですが、花の咲く植物が初めて現れたのは、4億年前のデボン期だったと考えてられているそうです。

そして、それから遥か後、今から約20万年前に出現したと言われる、ホモ・サピエンス。

花に癒されたりとか、あったのでしょうか?

などと、想像するのも楽しいことです。

というのも、イラクで五万年前に埋葬されたというネアンデルタール人のお墓の盛り土の表層部から、タチアオイなどの花粉が発見されているというのです。

タチアオイの歴史、とてつもないです。

そして、何らかの弔いの儀式に、そのころから、花を使っていたなんて!

ネアンデルタール人に、ぐっと親近感がわきます。

花って、すごい。

もしかして、フラワーアレンジメントの歴史は、私たちが思っているより、ずっと長いのかもしれません。

 

〈参考文献〉

「デザインのための花合わせ実用図鑑」新装改定版 六曜社

「美しい花をいけたい人への全6章 フラワーデザイン覚書」久保数政 著  六曜社

「百花物語」三浦宏之 深川友紀 著  双葉社

 

文:高橋こずえ

  プロフェッショナルインストラクター/東京駒込

 

アオイ科タチアオイ 一年草 宿根草/ 写真は六曜社の「デザインのための花合わせ実用図鑑」より

トクサ科トクサとドクダミ科ドクダミ 共に宿根草等

 

■インストラクターのつぶやき

 


雨が似合う花

 

雨の時期が来ました。

みなさんは、雨が似合う花は何だと思いますか?最も多い答えは、あじさいでしょうか。

そんな中、クチナシと答えた人が居ました。

雨とクチナシ。新鮮です。

長いこと、私の中でクチナシといえば、寂しげで、おとなしそうなイメージでした。

かの名曲 「くちなしの花」の影響です。

幸薄そうな健気な女と、それをクチナシの白い花と重ねて、

お前のような花だったと懐かしむ男の、せつない歌、という記憶からきています。

これは、実際の姿を観察せねばいけません。せっかくなら、雨の日に。

 

雫をたたえ、輝くほどの、白と緑のコントラストが、美しい。

寂しげと言うより、「凛とした」「清楚」と言った方が、ふさわしいでしょうか。

そして、姿を見せるずっと前から、甘くうっとりするほどの香りが、漂っていました。

この香りは、旅路の果てまでついてくるはずです。

 

花言葉を調べてみました。

「私は幸せです」「幸せを運ぶ」というのが、ありました。

ますます、かの名曲のイメージと離れていきます。

この、HAPPYな花言葉は、どちらかと言えば、ガーデニアと呼ばれる八重咲き種から来ているようです。住宅街で、偶然、見つけました。一重咲きとは、だいぶ印象が異なります。

欧米では、主に八重咲きの物が、男性から女性へ愛を込めて贈る花の定番だそうです。

日本では、切り花の流通する時期も量も限られていますが、だからこそ、ジューンブライドさんに

持っていただきたいですね。

今月の第一日曜日は、「プロポーズの日(全日本ブライダル協会制定)」だそうです。

意中の人がいる方は、クチナシをたずさえて、告白してみては、いかがでしょう。きっと、忘れられない記念日になることでしょう。

 

 

今回は、先入観に縛られず、実際にさがして、観察してみる事の、大切さと楽しさを知りました。

美しいフラワーデザインを目指す者は、その材料となる植物をよく知ることが、必用だと思います。それは、名人と言われる料理人が、食材を吟味し、より適した物を求め、各地に探しに行き、味わい、調理し、また味わい、お客さまに出す物を模索するように。

フラワーデザインのための植物観察には、やはり、やり方があります。

 

文:高橋こずえ

  プロフェッショナルインストラクター/東京駒込

 

 

■インストラクターのつぶやき

 


ヴァニタス

 

花や書物と一緒に骸骨が描かれていたり、美しい花の傍らに腐った果物が描かれた静物画を見たことがありませんか?

それらは“ヴァニタス”という静物画のジャンルで16~17世紀のバロックの時代にフランドルやネーデルラントなどヨーロッパ北部で特に多く描かれました。以後現代に至るまでの西洋の美術にも大きな影響を与えています。ヴァニタスは、人生の空しやと儚さ、そしてその対極にある永遠の世界への誘いを表しています。

ヴァニタスの絵画に描かれる花は、咲いては散りゆく短い命を象徴します。腐った果物は加齢を、貝殻やコイン、本などは現世の冨や知識の虚しさを表します。そして蝶は、地を這う毛虫から飛翔する姿に変貌するため復活の象徴とされました。

■レッスンより


イースターのうさぎ

 

春の女神と愛の女神の聖なる動物といわれるウサギは、繁殖力が強く多産です。春は新しい生命が始まる季節なので、その祭りにウサギが取り入れられたのは自然の流れでしょう。

イースターのモチーフとしてもウサギが取り上げられるようになったのは、春分の日の後の最初の満月の次の日曜日に祝うので、月の動物とも言われるウサギと結びついたためです。

今日ではウサギがイースターの卵を持ってくると言われています。子供たちにイースターの卵の説明をすることが重要だったので、イースターラビットが卵を色付けしたり、庭に隠したりするのだという話は、遊び半分の子供たちには楽しい説明となり発展していきました。やがてイースターとウサギは切り放せないものとなり、イースターの巣やテーブルには必ずお菓子のウサギを飾るようになりました。

■レッスンより


シュトラウス

 

“シュトラウス”の意味を知っていますか?ドイツ語の単語で Strauß と書きます。

直訳するとシュトラウスはコレクションという意味です。きれいなものや美しいメロディーのコレクションのこと。ドイツではCDやコンサートなどの美しい音楽の編成を"Melodienstrauß"というように表現します。

有名な作曲家Johann Strauss(ヨハン・シュトラウス)は、まさに音楽家らしい名前ですがスペルに "ß" は入りません("ß" はドイツ特有のダブルSの表記)。

"ß"は日本にはなじみがないので、レッスンではSSの“STRAUSS”を使っています。

手の中でまとめた美しい花のコレクション、それが“シュトラウス”です。

■レッスンより